CHISOU

VOICES

もしや残るかもしれない

Writer: noripu

河野良文&小山田徹|お寺にみる、拠り所としての共有空間

今回は大安寺の歴史を、まさに五感で感じとる機会をいただいた。私自身仏教には興味を持っているが、宗派に偏らずに様々な思想が行き交う場があったということに驚いた。神社のように厳かな雰囲気はあまりなく、静けさが心地よいというか、何か大きいものに包まれているような感覚になった。人が集う場にするために、真新しいものを見せるのではなく、日本人が昔から大切にしてきたものを活かしていくという考え方に共感した。どうしてもロジックで考えなければと思っていたので、共有空間という概念の曖昧さというか、包摂性のようなものが自分の頭の凝りをほぐしてくれたように感じる。大安寺の空間を活かして何ができるのか、答えをすぐに出さずに、ぼんやりと考えながら生きていく。このゆったりと流れる時そのものが、人の心を癒していく力を持っているように思った。

  • Update: 2020.10.01 Thu.

PROFILE

noripu

医療の分野でお子さんから高齢者のリハビリテーションに携わってきました。現在は福祉施設で主に発達障害のお子さんと関わる仕事をしています。障害を持つ方の表現活動に興味があり、事業所内でも粘土や絵の具など画材を用いたプログラムを実践しています。CHISOUでは地域の特色の活かし方や、アートプロジェクトの流れを学びたいです。プロジェクトによって障害を持つ人が地域との繋がりを持ち、アートが多くの人にとって親しいものになったらいいなと考えています。

REFERENCES

講座について

LECTURE OUTLINE

  • ラボメンバーコース
  • ゲストコース

河野良文&小山田徹

お寺にみる、拠り所としての共有空間

2020年9月26日(土) 16:00–19:00

※荒天の場合は翌27日(日)同時刻

大安寺

古来より祈りと学びの空間として地域の精神的支柱でありつづける大安寺の河野良文貫主と、カフェや焚き火など人びとが集う共有空間の開発を手がけてきた美術家の小山田徹さんにお話いただきながら、まちの中でさまざまな背景をもつ人びとが出会い、語り合い、互いの存在について認め合う場のあり方について読み解きます。

河野良文
大安寺貫主

1951年福岡県生まれ、奈良県在住。15歳で高野山に登り仏門に入る。1985年より大安寺に入寺し現在に至る。南都七大寺のひとつに数えられる大安寺では、地域の様々な人にとって祈りや瞑想、交流の場として境内の庭を開放している。

小山田徹
美術家/京都市立芸術大学教授

1961年鹿児島県生まれ、京都府在住。1984年、大学在学中に友人たちとパフォーマンスグループ「ダムタイプ」を結成。主に企画構成、舞台美術を担当し、国内外で数多くの公演に参加。1990年より様々な分野の友人たちと造形施工集団を作り共有空間の開発を行う。