VOICES
多様でいいけど…
Writer: noripu
松岡慧祐|地図/マップは地域の多層性を表現しているか
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Writer: noripu
松岡慧祐|地図/マップは地域の多層性を表現しているか
地図に対して新たな視点を与えてくれる、とても興味深い内容だった。中でも「地図が社会をつくる」という考えは面白いなと感じた。私の意見としては、恐らく地図↔︎社会という相互関係にあるのだと思う。
現代は地図の断片化が起こっており、多様性を認める社会はそれを加速させ、マップの多様化が進んでいくのではないかと感じた(レクチャーでは地図とマップを違った概念で捉えている)。ただ、多様化による情報量の増加に対して、果たして自分にとって必要な情報に出会えるのか、という疑問が生じた。
振り返りでは他の方の意見の中で、「マップも人」や「マップのアート化」というタイトルが印象的だった。人生もマップも同じで、多様性社会だからこそ自分の欲しい情報だけでなく、その場の一期一会とも言える出逢いを大切にする考え方でも良いのかなと思った。
PROFILE
医療の分野でお子さんから高齢者のリハビリテーションに携わってきました。現在は福祉施設で主に発達障害のお子さんと関わる仕事をしています。障害を持つ方の表現活動に興味があり、事業所内でも粘土や絵の具など画材を用いたプログラムを実践しています。CHISOUでは地域の特色の活かし方や、アートプロジェクトの流れを学びたいです。プロジェクトによって障害を持つ人が地域との繋がりを持ち、アートが多くの人にとって親しいものになったらいいなと考えています。
LECTURE OUTLINE
松岡慧祐
2020年10月4日(日) 10:00–12:00
身近な存在から社会を読む学問「社会学」の研究者である松岡慧祐さんをお迎えし、世界や社会を描き出すメディアとしての地図/マップをとりあげ、「グルメマップ」や「観光マップ」、「グーグルマップ」など生活の中で手にする地図に注目し、地域の多層性を読み解きます。
1982年岡山県生まれ、大阪府在住。現代の都市や地域社会を表象するメディアとしての地図のあり方について社会学的な見地から調査・研究している。主著に『グーグルマップの社会学──ググられる地図の正体』(光文社)などがある。