CHISOU

VOICES

コミュニケーションとしてのマップ

Writer: 櫻井莉菜

松岡慧祐|地図/マップは地域の多層性を表現しているか

ふりかえりタイムの際に、視点というキーワードで話されている方のお話が印象に残りました。(上からの視点で)俯瞰してみているということをおっしゃっていましたが、私は同じマップを見ていてもそれぞれの個人の視点で全然違う見方になるということに面白さを感じました。視点が違うからこそ、またCHISOUにおいては複眼的だからこそ、マップからコミュニケーションが生まれる可能性を感じました。現実世界と自分の中にある内面世界をいったりきたりしながらマップをみました!という感想からは、マップを見ることで自分自身と対話することができるのではないかと考えました。そして、このコロナ禍では今までの日常生活では考えられないくらいに、国内では都道府県や市町村といった境界を強く認識させる状況が続きました。地図が掲示するその境界を現実世界でどのように揺さぶるのか境界の向こう側の相手とコミュニケーションをとる姿勢やマップから人々の生活を柔らかく想像していきたいです。

ワーク①「自分自身にとって地図の面白さとは?」
・まちあるき系マップは地図でしかみつけられないことがあるのが面白い
・地域にとっての重要性の高いものが地図には描かれている
・まちの想像をするのが面白い
・テーマ/視点を変えて見ることができるのが面白い
・地図は“上から”見ている、俯瞰してみていることが面白い。自分自身のことも常に俯瞰してみていたいと思う

ワーク②「自分でマップをデザイナーに発注できるとしたら、どんなマップを作るか?」
・ジグソーパズルをうめるようなマップ
・(現実空間で?)探さないと見つけられないようなマップ
・当時の生活が描かれているマップ
・行政が決めた区分と生活の実態は違うことが多いので(例えば大阪と奈良のような、生駒や王寺に住んでいる人は奈良市よりも大阪の方が足を運ぶ)、縮尺を生活に合わせるマップ
・(平城京跡の歴史展示を見た際に)奈良時代のマップを今のようなデザインでみてみたいなと思った

  • Update: 2020.10.15 Thu.

PROFILE

櫻井莉菜

奈良県立大学西尾研究室の4年生です。ゼミで現代アート展の企画・運営やワークショップの企画を行いました。アートマネージメントや現代アートについて日々勉強中です。現在は、“対話”を主軸としたアートマネージメントについて考えています。CHISOUでは、年代の異なる参加者の方々との交流を通して、多様な価値観に触れ、今この時代にアートマネージメントを学ぶことの意味を考えていきたいと思っています。

REFERENCES

講座について

LECTURE OUTLINE

  • ラボメンバーコース

松岡慧祐

地図/マップは地域の多層性を表現しているか

2020年10月4日(日) 10:00–12:00

CHISOU lab.

身近な存在から社会を読む学問「社会学」の研究者である松岡慧祐さんをお迎えし、世界や社会を描き出すメディアとしての地図/マップをとりあげ、「グルメマップ」や「観光マップ」、「グーグルマップ」など生活の中で手にする地図に注目し、地域の多層性を読み解きます。

松岡慧祐
社会学/奈良県立大学准教授

1982年岡山県生まれ、大阪府在住。現代の都市や地域社会を表象するメディアとしての地図のあり方について社会学的な見地から調査・研究している。主著に『グーグルマップの社会学──ググられる地図の正体』(光文社)などがある。