VOICES
創造
Writer: 古江晃也
中村政人&西尾美也|ソーシャルダイブ/街を開拓する新しいアーツプロジェクト
VOICES
Writer: 古江晃也
中村政人&西尾美也|ソーシャルダイブ/街を開拓する新しいアーツプロジェクト
中村さんからの「アートとはなにか?」という冒頭の問いから、これまで私はアート=気づきを与えるもの、新たな視点を得ることができるものだと考えていた。そこには、わかる人にはわかる、気づく人だけでいいといった、作り手側の想いが優先される構図がアートにあるのではないかと感じる機会もあったから、これまではどこか閉塞感を覚えていた。
だが、アートをプロジェクト化する事例や考え方を学ぶことで、アートを捉える幅が広がった。アートという「概念」を、アートプロジェクトという「出来事」の視点から考えると、そこには関係者の創造性を刺激する効果もあるのではないかと感じたからだ。
事例紹介の中ではアーティストが優先されるのではなく、まちの人たちと一緒にビジョンを描きながら、行動する様子が見て取れた。周りの人たちが主役となって、まちを創っている姿を見ることは初めてだったので、これまでのアートを活用した取り組みのイメージをいい意味で壊してもらった。
今回のレクチャーを通して、自分がアートに関わっていくときの考え方や行動の幅を全体的に拡げてもらったと感じる。
PROFILE
関西圏の中小企業と若者のコミュニティ運営、環境イベントの企画・運営、大学生を対象にした中小企業でのインターンシップコーディネートなどを経験してきました。地域の人材、資源を活かすことを通して地域の活性化、社会課題を解決するための方法、考え方を学びたいと思っています。対象地域の歴史や、そこに暮らす人々の生活、環境などさまざまな要素を理解し、必要な形に編んでいけるように、今回のCHISOUでの学びを活かしたいと考えています。
LECTURE OUTLINE
中村政人&西尾美也
2021年1月30日(土)14:00-16:00
※中村政人さんはオンラインで参加いたします
1963年秋田県生まれ、東京都在住。国内外の展覧会や国際展で作品を発表するかたわら、地域コミュニティの新しい場をつくりだすアートプロジェクトを多数展開。近年は「アート×コミュニティ×産業」の新たなつながりを生みだすアートプロジェクトを進めている。
1982年奈良県生まれ、同在住。装いの行為とコミュニケーションの関係性に着目したプロジェクトを国内外で発表。近年は公共空間へアプローチを行う大規模な作品に取り組む。奈良市アートプロジェクト「古都祝奈良」ではプログラムディレクターを務めている。