CHISOU

VOICES

絶望からの逸脱

Writer: 石川理香子

中村政人&西尾美也|ソーシャルダイブ/街を開拓する新しいアーツプロジェクト

今回のレクチャーにおいての私の中で、アートとどのようなに向き合えばよいのかについて整理することができたと思う。はじめに6mのポールを何本も何千万円もかけて地中に埋めた作品を見て、私は何のために作ったのか理解できず、お金が勿体ないと思ってしまった。また、現在ある商店街が取り壊され新しい建物が建てられる予定にも関わらず商店街の期間限定でのイベントをするのについて別の場所で継続的に地域振興の取り組みができる施設を作った方がいいのではと思った。しかし、今回のレクチャーでアートとは純粋×切実×逸脱をすることで絶望をエネルギーに変えて逸脱を促し、生きる力を支えることだと教わり、ドイツのポールの作品や商店街復興の取り組みの理由が少し理解できた。多くの人が無駄な作品だと思ったり資金を提供しなかったりする絶望の中や地域の人口が減少し商店街にシャッターが増える絶望の中でも作品の理念を信じる中で自分に共感してくれる人が出てくることは絶望からの逸脱をすることであり、商店街でイベントをすることで地域の人々が自分の住む町に誇りを持つようになったり新しいコミュニティーが生まれることは絶望からの逸脱だと考えられる。これらの例を見て、不可能だと考えられているものも実現することができるかもしれない、行動を起こすことによって現在の取り組みが形として残らなくても次の取り組みに生きるかもしれないといったように人々の考え方が変化することが私たちがアートから受ける恩恵なのではないかと考えた。

  • Update: 2021.02.12 Fri.

PROFILE

石川理香子

昨年「船/橋わたす」を鑑賞し、また運営に携わった友人の話を聞いて私も参加したいと思い、応募しました。この活動を通して芸術と地域について多くの専門家から学び、仲間と議論し合い、どうしたらより自分の住む地域に愛着をもってもらえるのか、どのようにして芸術で地域を盛り上げるのかについて考えていきたいです。そして、将来的に私が教員になった際に授業を組み立てたり地域コミュニティの活動を運営していく際に役立てたいと考えています。

REFERENCES

講座について

LECTURE OUTLINE

  • ラボメンバーコース
  • ゲストコース

中村政人&西尾美也

ソーシャルダイブ/街を開拓する新しいアーツプロジェクト

2021年1月30日(土)14:00-16:00

CHISOU lab.

※中村政人さんはオンラインで参加いたします

中村政人
アーティスト/3331 Arts Chiyoda統括ディレクター/東京ビエンナーレ2020/2021総合ディレクター/東京藝術大学教授

1963年秋田県生まれ、東京都在住。国内外の展覧会や国際展で作品を発表するかたわら、地域コミュニティの新しい場をつくりだすアートプロジェクトを多数展開。近年は「アート×コミュニティ×産業」の新たなつながりを生みだすアートプロジェクトを進めている。

西尾美也
美術家/奈良県立大学准教授/CHISOUディレクター

1982年奈良県生まれ、同在住。装いの行為とコミュニケーションの関係性に着目したプロジェクトを国内外で発表。近年は公共空間へアプローチを行う大規模な作品に取り組む。奈良市アートプロジェクト「古都祝奈良」ではプログラムディレクターを務めている。