CHISOU

VOICES

中庸であるべき

齋藤精一|レクチャー「芸術祭『MIND TRAIL』が奥大和にもたらす可能性」

物事を二分し対比して考えることは分かりやすく、これは誰もが経験する。しかし、今後は「分けて考えられた要素をつないでいく行為」がとても大切だと受け止めた。コロナ禍においては、生き方や暮らしの多くについて、テレワークが良いのか対面が良いのかなど、皆が考えさせられたと思う。どちらの考えにも寄らず、対立させるものでもない。両者の考えをしっかりと身に付け、場面ごとで活用していく。漢詩の中に「中庸」という詩がある。「勇力の男児は勇力に倒れ、文明の才子は文明に酔う。権力者は権力に溺れ、文明の利器に頼りすぎる者は、文明の利器が登場する以前からある物の良さを忘れ無味乾燥な人間となる」。その後に「中庸であるべき」と説くが、物事に向き合う際に、中道的な見方をするのでもなく、両者を身に付け、他分野も取り入れ、捉えていく。現代社会においては、様々に対比する場面があるが、私たちが企画する「地奏」の「感覚と知性」、そしてアートマネジメントを通じて学ぶ「多様な視点を身に付け、多様な現代社会を生きる」というテーマに、特に大切なレクチャーだと感じた。

平田孝文

  • Update: 2022.05.05 Thu.

講座について

LECTURE OUTLINE

齋藤精一

レクチャー「芸術祭『MIND TRAIL』が奥大和にもたらす可能性」

2021年8月28日(土) 14:00–16:00

CHISOU lab.

クリエイティブディレクターの齋藤精一さんから、奈良の奥大和エリアを舞台にした芸術祭「MIND TRAIL」など、「感覚」をテーマに手がけてこられたプロジェクトの数々についてお話を伺いました。この回は、アートと経済の関係性、アートが持つ力など、話題はどんどん広がり、リアルとオンラインの受講者から質問が相次ぎました。

齋藤精一
クリエイティブディレクター/パノラマティクス主宰

1975年神奈川県生まれ。建築デザインをコロンビア大学建築学科(MSAAD)で学び、2000年からニューヨークで活動を開始。フリーランスとして活動後、2006年株式会社ライゾマティクス(現:株式会社アブストラクトエンジン)を設立。社内アーキテクチャー部門「パノラマティクス」を主宰。行政や企業などの企画や実装アドバイザーも数多く行う。