プログラム2
プログラム2
PROGRAM OUTLINE
長坂有希によるアートプロジェクト「Ethno-Remedies: Bedtime Stories ⇄ A Life’s Manual」は、養蜂や薬草栽培など、奈良の土地や気候の中で育まれてきた固有の生きる技術と知恵を活かした仕事に取り組む人々への聞き取りやフィールドリサーチを行い、かれらとの協働を通して物語を編んでいく試みです。今年度は養蜂に着目し、奈良で養蜂を営む一家の仕事に密着して活動を行い、その経過を広く伝えるためのワークインプログレス展と関連イベントを企画制作します。
2021年7月—2022年2月
講座回数|全10回程度(月1〜2回程度の実施)
※詳細な開催日時や会場については、受講者には個別に随時ご案内します。
奈良県立大学 CHISOU lab.を中心とする奈良市内の文化施設
※プログラム2は宇陀市や生駒市など、奈良県内での移動を伴う場合があります。
※新型コロナウイルス感染症の状況を考慮し、レクチャーやミーティングはオンラインシステムでの実施に変更する場合があります。
7名程度
無料
※実習場所までの移動に伴う交通費は受講者負担
受付を終了いたしました。
応募者多数の場合は、応募動機等を参考にCHISOUスタッフにより受講者を決定します。
※新型コロナウイルス感染症の状況を考慮し、レクチャーやミーティングはオンラインシステムでの実施に変更する場合がありますが、対面で参加する意思のある方を優先して選考します。
※選考結果は6月25日(金)までに個別にご連絡します。
ARTISTS
アーティスト/香港城市大学クリエイティヴ・メディア学科博士課程研究員
1980年大阪府生まれ、大阪府・香港在住。リサーチとストーリーテリングを主軸に様々な媒体を用いて作品制作を行う。遭遇した事象の文化的、または歴史的意義や科学的背景の理解をもとに、自らの記憶や体験を介入させ、別々に存在しているように見える事柄をつなぎ、その接点に浮かび上がってくるものを物語として表現する。
LECTURE LIST
第1回
長坂有希
2021年8月8日(日) 14:00–16:00
長坂有希さんと受講者の皆さんがCHISOU lab.で初対面。長坂さんと対話しながら受講者が自己紹介をした後、長坂さんからこれまでの制作活動や奈良でのアートプロジェクト「Ethno-Remedies: Bedtime Stories ⇄ A Life’s Manual」について話を伺いました。受講者それぞれの関心とアートプロジェクトがどのように相互作用していくのか、楽しみな幕開けとなりました。
1980年大阪府生まれ、大阪府・香港在住。リサーチとストーリーテリングを主軸に様々な媒体を用いて作品制作を行う。遭遇した事象の文化的、または歴史的意義や科学的背景の理解をもとに、自らの記憶や体験を介入させ、別々に存在しているように見える事柄をつなぎ、その接点に浮かび上がってくるものを物語として表現する。
第2回
長坂有希
2021年8月10日—12日13:00–17:00
吉岡養蜂園から預かった30個の蜂箱に絵を描くために、まずは蜂箱を掃除。内側にこびりついた蜜蝋や汚れをハイブスクレーパーでこそぎ取り、やすりがけをし、高圧洗浄機を用いて汚れを落としました。蜜蜂の色覚や情報伝達の方法、塗料の種類などについて調べたり、蜂箱をデ
ザインする長岡綾子さんとミーティングしたりしました。
1980年大阪府生まれ、大阪府・香港在住。リサーチとストーリーテリングを主軸に様々な媒体を用いて作品制作を行う。遭遇した事象の文化的、または歴史的意義や科学的背景の理解をもとに、自らの記憶や体験を介入させ、別々に存在しているように見える事柄をつなぎ、その接点に浮かび上がってくるものを物語として表現する。
第3回
ラナシンハ・ニルマラ
2021年9月23日(木) 13:00–17:00
観光社会学が専門のラナシンハ・ニルマラさんを招き、スリランカの伝統料理ロティとキリバットを調理した後、吉岡養蜂園の蜂蜜も味わいながら、スリランカの薬草や植物を活かした料理と飲み物について話を伺いました。受講者が熊野古道釜炒り茶と冷抹茶を振るまい、由来や効能を発表。スリランカと日本それぞれの風土に根づいた食の薬効の奥深さを体験しました。
1983年スリランカ生まれ、奈良県在住。観光社会学、南アジア地域研究を専門とし、主に地域社会の独自性と主体性を重要視しながら、観光を活かした地域活性化や持続可能な開発を研究している。JICA奈良デスクと協力して、SDGsへの認識を高めるための活動も行う。
第4回
2021年10月3日(日) 13:00–17:00
12月のワークインプログレス展に向けて、受講者が主体となって企画制作する「ハチニンブックス」と「ハチニンカフェ」のブレインストーミングを実施。受講者が8人であること、蜂も含めた自然と人の関係をテーマにしていくことから、これらのネーミングに決定しました。
第5回
2021年10月24日(日) 13:00–17:00
蜂箱のやすりがけや吉岡養蜂園の店舗訪問の後、ミーティングを実施。展示会場である無人書店「ふうせんかずら」のレンタル本棚をお借りして、「人と自然」をテーマに8人の受講者それぞれがセレクトした本と、吉岡養蜂園の蜂蜜の販売、さらに蜂蜜を使った軽食や菓子、ドリンクを味わえる1日限定のカフェについてのアイデアが練られていきました。
第6回
2021年11月3日(水) 13:00–17:00
CHISOU lab. 、ふうせんかずら
奈良市内の無人書店「ふうせんかずら」内に、受講者が企画した小さなブックストアが開店。1ヵ月半後に「ふうせんかずら」の土間と庭、蔵で開催する「長坂有希ワークインプログレス展」の広報を目的として12月末まで続きます。Twitterでもアカウント「CHISOU2_SEITAI」で情報発信を開始しました。
第7回
長坂有希
2021年11月28日(日) 11:00–17:00
CHISOU lab. 、吉岡養蜂園の蜂場
滑らかで綺麗になった蜂箱に、5種類のベース色(赤・黄・緑・青・白)を塗装。温度や色によって質感が異なる塗料の難しさに手を焼きつつ、丁寧に塗ることを心がけました。その後、吉岡養蜂園の蜂場を訪れ、吉岡幸次さんによるご案内のもと、養蜂の現場を見せていただきました。
1980年大阪府生まれ、日本・香港在住。日常の暮らしの中で出会う事象を綿密にリサーチし、自らの体験や記憶を織り交ぜながら物語を編み、語ることをとおして、物事の関係性の再定義や、周縁のものたちからの視点を提示し、異なる人々や生物のあいだに存在している権力構造の再考を試みる。
第8回
長坂有希
2021年12月11日—12日11:00–17:00
長坂有希さんと一緒に、5種類のベース色の上に、それぞれ6種類のモチーフの形を、ステンシルの型を使って着彩しました。屋内のCHISOU lab. から屋外に蜂箱を移動させ、芝生の上に置いて眺めてみると、青空の下でとても綺麗に映えるデザインに感嘆。
1980年大阪府生まれ、日本・香港在住。日常の暮らしの中で出会う事象を綿密にリサーチし、自らの体験や記憶を織り交ぜながら物語を編み、語ることをとおして、物事の関係性の再定義や、周縁のものたちからの視点を提示し、異なる人々や生物のあいだに存在している権力構造の再考を試みる。
第9回
長坂有希
2021年12月13日ー17日
町屋の風情が漂う「ふうせんかずら」の土間と庭、蔵のスペースをお借りして、長坂さんのこれまでのアートプロジェクトの一端を共有するための展覧会の設営作業を行いました。設営期間中も、展示に用いるための孔雀石や土、蜜蜂が好む樹木の枝などを受講者と探しに行ったり、図書館で資料を探したりと、長坂さんは精力的にリサーチを重ねます。
1980年大阪府生まれ、大阪府・香港在住。リサーチとストーリーテリングを主軸に様々な媒体を用いて作品制作を行う。遭遇した事象の文化的、または歴史的意義や科学的背景の理解をもとに、自らの記憶や体験を介入させ、別々に存在しているように見える事柄をつなぎ、その接点に浮かび上がってくるものを物語として表現する。
第10回
長坂有希
2021年12月18日ー26日11:00–17:00
長坂有希さんの奈良でのアートプロジェクトの経過を伝えるために9日間の展覧会を開催。約200名の方々が会場を訪れて鑑賞し、様々な感覚を使って養蜂家の仕事や技術、蜂の生態について想像することを通して、自分たちを取り巻く環境を異なる視点から見つめる試みを共有する機会となりました。
1980年大阪府生まれ、大阪府・香港在住。リサーチとストーリーテリングを主軸に様々な媒体を用いて作品制作を行う。遭遇した事象の文化的、または歴史的意義や科学的背景の理解をもとに、自らの記憶や体験を介入させ、別々に存在しているように見える事柄をつなぎ、その接点に浮かび上がってくるものを物語として表現する。
第11回
長坂有希&山口未花子&吉岡幸次&吉岡伸次
2021年12月25日(土) 14:00–16:00
動物人類学者の山口未花子さん、養蜂家の吉岡幸次さん、伸次さん、長坂有希さんによるトークを開催。養蜂家の具体的な仕事や移動養蜂の様子から、蜜蜂や動物とのコミュニケーションのあり方、自然環境や人間の食生活との深いつながりまで、実践家たちの興味深いお話をたくさん伺いました。「ふうせんかずら」のキッチンをお借りして、受講者は「ハチニンカフェ」を切り盛りしました。
1980年大阪府生まれ、日本・香港在住。日常の暮らしの中で出会う事象を綿密にリサーチし、自らの体験や記憶を織り交ぜながら物語を編み、語ることをとおして、物事の関係性の再定義や、周縁のものたちからの視点を提示し、異なる人々や生物のあいだに存在している権力構造の再考を試みる。
1976年京都府生まれ、北海道在住。大学で動物生態学を学んだ後、人類学の分野で捕鯨者や先住民の古老から動物について学ぶ。主なフィールドはカナダ・ユーコン準州、日本の宮城県牡鹿半島、西表島など。近年は自分でも狩猟や工芸品の製作をしながら日々動物について考えている。主な著書に『ヘラジカの贈り物』(単著、春風社)、『人と動物の人類学』(春風社、編著)などがある。
1947年奈良県生まれ、同在住。中学校を卒業後、師匠に弟子入りして養蜂を学ぶ。1966年に吉岡養蜂園を設立。50年以上にわたって、家族で約1000の巣箱の蜜蜂を育てている。はちみつの販売や花粉交配用の蜜蜂の貸出の他、アカシアや山桜を奈良県内で植栽し、蜜源確保に取り組む。
1974年奈良県生まれ、同在住。2003年にサラリーマン勤めを辞めて、養蜂家に転身。蜜蜂を連れて奈良から北海道枝幸郡中頓別町へと開花前線を追いかけて、より多くのはちみつを採ったり、次のシーズンに向けて良い蜂をつくる「移動型養蜂」を行っている。
第12回
長坂有希&長岡綾子
2021年12月26日(日) 14:00–16:00
プロジェクトロゴや蜂箱のモチーフのデザインなど、グラフィックデザインを通して、長坂さんのプロジェクトに伴走してきた長岡綾子さんと長坂さんによるトークを開催。それぞれのデザインの意図について詳しくお聞きすることで、プロジェクトの趣旨や今後の展開について理解を深める時間となりました。
1980年大阪府生まれ、日本・香港在住。日常の暮らしの中で出会う事象を綿密にリサーチし、自らの体験や記憶を織り交ぜながら物語を編み、語ることをとおして、物事の関係性の再定義や、周縁のものたちからの視点を提示し、異なる人々や生物のあいだに存在している権力構造の再考を試みる。
1984年三重県生まれ、奈良県在住。2015年に奈良市で「長岡デザイン」を設立。博物館の広報物や図録など紙媒体を中心としたグラフィックデザインの他、プロダクトデザイン、日用品を使用したアートワークの制作や本の出版を行う。
CURRICULUM
2021 8月 |
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